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【七不思議】
火炎ステッキの謎|氷屋敷付近の人間|地獄門と時間差の謎
シャポーと耳ずき電話の怪アニメ最終回の謎エトセトラ

七不思議その2・氷屋敷付近の人間

氷屋敷(こおりやしき)は原作で登場する雪女一族の住む御屋敷で、その名の通り氷で出来た建物である。
この氷屋敷の付近には、雪女一族に凍らされたという者達の「人柱(ひとばしら)」がいくつも立っている。
人柱とは普通、人身御供の一種だが、この場合生け贄とは違うので御注意。便宜上こう呼ぶ事にする。

●地獄界と人間界の関係●
不思議なのは、この人柱。シャポーの「雪女一族に恋をして こおった人間どもじゃ!!」と言う台詞から中は人間だと判るが、氷屋敷の所在地は地獄界なのだ。
えん魔くんの世界においての地獄界と人間界は、表と裏の関係にある異次元世界だと言う事を思い出して欲しい。それも月=地獄門を通らねば往来不可能なのだ。地獄の住人である妖怪達が人間界に来る事は出来ても、そんな交通手段もなく、まして地獄界の存在を知っている者などほぼ皆無と思われる人間達が地獄界に行くなどと言う事は、通常ならありえないのである。
では、雪女が人間を連れて来たのだろうか?伝説では、雪女は気に入った人間の男性を凍らせては、自分の手許に置いておくという話もある。その類だろうか?

●往来時期の謎●
えん魔くん達が初めて人間界に来た時、シャポーの解説によると「人間どもはのう われら地獄界のことを地獄とよんで恐れとる……死んだ人間がいくところとおもっとる…なんかのぐあいで地獄界をのぞいた人間が そうかんちがいしたんじゃ!!」とあり、なんかのぐあいで地獄界をのぞいた人間がいたのは判る。物知りのシャポーが詳しく知らないのであれば、それは相当昔の事だろう。だがしかし、最大の謎は人柱になっている人間の中にどう見ても現代の服装の者がいると言う事なのだ!人柱のコマの一番右端の人間を見て欲しい。襟つきのシャツを来ているのが確認出来る。この人はいつ、どうやって地獄界に来たのか?
近代の人間が地獄界を行き来しているなら、シャポー程の物知りならその事を知っていてもおかしくはないはずだが、先の台詞では知った様子は感じられない。しかも、シャポーは氷屋敷に来る途中でこの人柱のすぐ側を飛んでいるのにも関わらずである。更に氷屋敷へはえん魔くんも通っていた事実を考えると、氷屋敷に来れば誰でもこの光景を見られるのだ

●地獄人の人間知識●
地獄界の住人は、どの程度人間界の知識があるのか?えん魔くんも異次元(人間界)の存在は知っていたが、そこの住人の事までは、大王様から「人間という 無能で弱い生きものがおる!!われら地獄界人のような 特別な能力はもっておらん!!」と聞くまで知らなかった。もしかして教科書に載っているのかも知れないが、えん魔くんが地獄学校中退者という事を考慮しても、自分が人間型妖怪だと言う事を自覚していないのか、雪子姫すらトバッチリ先生を見て「あっ あれはな〜に!?動いてる!!」と言った程度の知識しかない。人柱の立つ氷屋敷の家人である雪子姫の言葉とも思えない台詞だ。
この雪子姫の言葉からすると、雪女家ではもう長い間、人間との直接的な関わりはないと推測出来る。
では人柱はいつ出来たのか?

●仮定●
人柱になった人間は氷の中で永遠に生きているのか、あるいは死んでいるのか判らない。だが、人間を地獄界の悪党どもから守る為に妖怪パトロール隊が組織されている事を考えると、仮に生きていても、このような行為を大王様が許可するはずがない。つまり人柱が出来たのはまだパトロール隊が組織されておらず、現大王様が即位するよりも前と仮定出来る。
地獄人が長寿(たたみ返し900歳以上、天狗族2000歳以上、地獄祭りが9999年に1度、火々爺1億2000万歳)である事から、かなり古い時代でなければならない。大王様の親の代まで合法だったと考えても、最低でも現閻魔大王の統治年代以上の時代がなくては、地獄界での人柱の存在はありえないのだ。大王様は即位何年になるんだろうね。
余談になるが、大王様が氷屋敷の人柱を放置しているのは、今更元に戻してやれないからだろうか。
いくら大王様でも時代を超える・超えさせる事は不可能だろう。それが出来たら、悪党どもが脱獄する直前の時間に戻って捕まえる事が出来るからだ。

●シャポーの台詞の矛盾●
シャポーは人柱を見て「雪女一族に恋をして こおった人間どもじゃ!!」と言ったが、こうはっきり断定する割に「なんかのぐあいで地獄界をのぞいた人間が」などと言葉を濁しているのは何故だろう。
また「よく考えると雪女と恋愛してこおらされないのは えん魔くんくらいじゃな」とも言う。通常、雪女と恋愛した相手は必ず凍らされると言う認識がなければ、こんな台詞は出て来ないはずだ。
では雪女一族に限り、他人を犠牲にしても良いと言うのだろうか。閻魔大王がそんな例外を許すだろうか?
謎は解けない。

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