HOME総合リスト大辞典研究室宝物庫リンク掲示板

人形劇トップ

〜第一幕 登場〜

満月が黒く変わる。夜の街に、一陣の妖しの風。どこからともなく現れた3体の人陰。
「満月の夜──月が黒く見える時……地獄への入口が開くのだ」

「ドロロンえん魔くん!!!」

ゆっくりと体を回転させて振り向き、えん魔くん(+シャポー)、雪子姫、カパエルがこちらへ歩いて来る。
それぞれの立ち位置につくとシリアスな雰囲気が一転。
えん魔くん呼ばれて!飛び出て!ジャジャジャジャーン!
 なーんちゃって どっかで聞いたことある台詞だけど
 俺が地獄界のプリンス!閻魔大王の甥っ子の えん魔くんだ!
 人間界の妖怪退治を命ぜられ パトロール隊長としてやって来た!」
台詞を言う度、音楽に合わせていちいちポーズを決める3人。
次いで雪子姫が色っぽい音楽に乗って踊りを披露。
カパエル、シャッポじいの紹介はお約束通りさらっと一言だけ(笑)
えん魔くん「よし みんなで手分けして妖怪を捜すぞ!
 カパエルは向こうだ 雪子姫は向こう そして俺はこっちだ」
えん魔くんはちゃっかり雪子姫と同じ方へ。と、その時、眉毛の妖怪アンテナが反応。
カパエルは左、えん魔くんと雪子姫は右方向へ、妖怪捜しに出発する。

〜第二幕 妖怪まねき猫魔〜

妖し気な霧とともに風が吹き、黒い人影が笑い声を発しながら揺らめき、消える。この影は…?
「ギャ──ッ!」
公園らしき場所で、猫の叫び声が鳴り響く。
少年 一人、少年が楽し気にやって来た。その手にはピストル。
「へへっ!猫の野郎 泡吹いてひっくり返りやがった」

※写真の白く曇った部分は直前にたかれたスモークの残りです

「おもちゃにしては破壊力抜群だよなあ へへへっ 他にいねえかぁー?」
近くの塀にいた猫を、少年は躊躇する事なく撃つ。
すっとしたと満足げに笑う少年。その時どこからか声が…。
謎の声「痛い…」
少年「あん!?痛い?へへへ…猫が喋ってんのか?」
謎の声「助けて……」
少年「助けて?けっ 嘗めやがって!」
少年が塀へ近付くと、猫の妖怪が飛び掛かって来た!
猫魔

「うわあっ!! で で…出た!
 化け物だぁっ!!」

※左は管理人が発行した同人誌の人形劇再現漫画より。
 猫魔の写真がなかったもので代用です。
 トーンのモアレ現象がお見苦しくてすみません。
妖怪は少年を襲い”人面猫”の姿に変え、摘まみ上げて憎し気に言い放つ。
まねき猫魔「なんにも喋れまい………助けてとも言えまい!
 お前達が虐めて来た動物達は 自分の気持ちも伝えられずに死んでったのさ
 今度はお前が身を持ってそれを味わうのだ!! はははは!」
えん魔くん「見たぜ聞いたぜ 妖怪野郎!」
まねき猫魔「誰だ!!?」
猫魔 「ドロロンえん魔くんたぁ 俺の事!」
シャッポじいは、妖怪の正体をまねき猫魔だと解説する。
「地獄界では動物の面倒を見る いい妖怪だったんじゃがじゃが!?」
人間を許せないと言うまねき猫魔に、弱い人間を襲う妖怪が許せないと言うえん魔くん。
2人の戦闘が始まる。
えん魔くんのステッキを、持ち前の身軽さでかわすまねき猫魔。
ステッキを巨大化させ、「必殺鐘たたき」(鐘つきの要領)でまねき猫魔をあっさりと倒し、浮かれるえん魔くんに、雪子姫は目くじらをたてる。
雪子姫「閻魔大王様との約束忘れたの?
 妖怪はなるべく殺さないように 捕まえるだけにしなさいって言われてるでしょ!」
えん魔くん「なるべく でしょ?」
雪子姫「だめなものはだーめなの!」
お馴染みのやりとりをしていると、またも妖怪アンテナに反応が。カパエルの向かった方向からだ。
今度は自分が戦うと、えん魔くんを制止する雪子姫。
しかし、えん魔くんは駄々っ子のように自分がやると言ってきかない。
そこで条件をつける雪子姫。
雪子姫「あたしが先に行くから えん魔くんはここで百数えてから来なさい」
えん魔くん「百ぅ?」
雪子姫「そう 百 えん魔くんが百数えている間に あたしが妖怪を捕まえたらあたしの勝ち
 もし妖怪が捕まってなかったら えん魔くんが妖怪をやっつける 分かった?」
雪子姫は妖怪反応のあった方向へ行き、えん魔くんは数を数えつつ、一歩一歩移動しながら後を追う。

〜第三幕 妖怪そうじ鬼〜

「ゴミをすてるな」と書かれた看板が立つ場所に、山積みになっている不法投棄のゴミの山。
再び、黒い姿の何者かが現れ、どこかへ去って行く。
探偵ルックのカパエルがやって来て、今度こそちゃんとした自己紹介をする。(でもBGMなし)
「ある時は新聞記者 またある時は新聞配達 はたしてその実体は!カパエルだすー」
カパエルの聞き込みでは、この辺で何人もが蒸発したり行方不明になっているらしい。
ちょうどそこへ、ゴミを捨てに来た男(どう見てもトバッチリ先生)に事情聴取をしようと声をかける。
すると男は大袈裟に驚き、カパエルを衛生局の人間だと勘違いして逆切れ。
トバッチリ「わしは今日 初めてここにゴミを棄てに来たんだ
 それも こんなに小さなゴミ袋が一個 一個だけだ!!
 わしを調べるんだったら こーんなに棄てた奴を調べるべきなんじゃないのか!ええ!?」
カパエル「そりゃどうも失礼しました;」(剣幕に押されて思わず謝っちゃう)
トバッチリ「わかりゃいいんだよ わかりゃぁ
 しかし こんな奴がいるから みんなが迷惑するんだよな
 全く 顔を見てみたいってもんだ なあ!わははは!」
そうじ鬼「じゃあ見せてやる その顔を!」
ゴミの山から突然現れたのは、巨体の人食い妖怪。
トバッチリ 「お前が99人目だ!」
大きく口を開け、凄まじい吸引力で男を口の中に吸い込み、丸呑みにしてしまう。
そうじ鬼「人間は愚かなものよ 人間釣るには餌は要らぬ ゴミを置いておけば寄って来る」
カパエルも吸い込まれ、あわや呑まれそうになっていた所へ、雪子姫が到着。
「あたしは妖怪パトロール 雪女家の姫・雪子姫!人間界で悪事を働く妖怪を捕まえに来た!」
妖怪を指差し、びしっと格好良く決める雪子姫。
「凍らせて地獄界に戻してやるわ!雪子妖術────!」
その直前、そうじ鬼の口からゴボゴボと吐き出された、腐ったゴミの、たまらなく臭い異臭。
とても立っていられない程強烈だ。
そうじ鬼「人間を救いに来て 人間の棄てたゴミで苦しむがいい ガハハハハ!」
えん魔くん「待て ちょっと待ったあ──!!」
えん魔くん登場 「…97 98 99 100!」
と数えながら横歩きでひょこひょこ到着したえん魔くん。

※よく見るとステッキはシャポーの口に挟んであります

全員まとめて吸い込もうとするそうじ鬼の凄まじい吸引力に、木に捕まって耐えるパトロール隊。
しかし何を思ったか、えん魔くん自ら手を離してそうじ鬼に向かって行く。
えん魔くん「必殺、くすぐり攻撃!」
こちょこちょとそうじ鬼をくすぐりだす。
火炎放射 「えん魔妖術 火炎ステーッキ!」
そうじ鬼が笑いこけて油断している隙に、ステッキの炎で退治する。
(まあ、小さなお友達向けだから…ね。)
えん魔くん「文句ないよな雪ちゃん 約束通り捕まえてなかったから やっつけたんだからな!」
得意そうなえん魔くんと対照的に、暗く沈む雪子姫。
雪子姫「あたし達 人間を救いに来たんだけど…
 さっきのまねき猫魔や今の妖怪そうじ鬼の言ってる事を聞くと 人間て何だか自分勝手で
 あんまり良い生き物じゃないような感じがするんだけど……」
カパエル「わいも」
迷い
えん魔くん「何言ってんだよ おじきの閻魔大王が言ってたんだぜ
 人間は弱い生き物 しかしとっても綺麗な心を持ってる
 その人間を食い物にする悪い妖怪をやっつけて
 綺麗な心を守ってやれってね」

人形劇版えん魔くんは随分と良い子だなぁ。
妖気 そして息つく間もなく3度目の妖怪反応が!
「何だか凄えぞ こんなに妖怪アンテナが鳴ったのは初めてだ」

妖怪アンテナの音はレーダー音のような「ピヨン ピヨン…」という感じで、アニメの「ビビビ…」とは違い機械っぽい。

緊迫の第四幕へ!

人形劇トップ

HOME総合リスト大辞典研究室宝物庫リンク掲示板