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鬼公子炎魔 第3話


奇妙なウワサの調査のため、雪鬼姫に潜入捜査を迫る炎魔!!(掲載時の柱コメントより)


姫子「いやよ〜〜!!それって 私に患者になって入院しろってことよね!? それも産婦人科の病院へ‥‥」
「産婦人科じゃ男の入院はありえないもん」
姫子「私だってナイナイ 子供を産む(雑誌では「子供生む」)病院でしょ!?
 嫁入り前の娘の行くとこじゃないでしょう!」
真っ赤になって拒絶する雪ちゃん可愛い。
「マアマア それはわかってるけど妖怪退治の任務のためだ!」
姫子「それに 医者に体 調べられたらスグばれるし
 人間の医者に体を調べられるのなんて絶対イヤよ〜〜!!」
「そりゃまあ そーだ 超低体温の 雪女だもんな!」
カパエル「そこは大丈夫 へのカッパ チャンと手はずできよってまんのや」
姫子「!」
「ホウ 手はずというと」
カパエル「すでに入院してる女の子と 入れかわってもらうと いうことになっってまス」
「ホウ‥‥ そこまで手はずが‥‥」
カパエル「じつは(雑誌では「実は」) おとなりの新婚の若奥さんですわ!
 見舞いに行ったら 病院 なんか変だから出たいけど 出してもらないと相談うけて‥‥」
「なるほどそれでか かわりに雪ちゃんをと思いついたわけか」
カパエルの案内で、変装した雪子姫は病院へ向かう。
カパエル「ワイと雪鬼姫とで その奥さんの見舞いということで行きまんねン‥‥
 ホンデもって‥‥ 雪鬼姫と患者の奥さんとで入れかわってもらいますー」
雪鬼姫「ホントにばれないかしら?」
カパエル「もう回診時間も食事も終わりや 誰も来まへん
 消灯時間になったらコッソリとワイと炎探偵を入れてや‥‥ ホナ後ほど……」
若奥さんと入れ替わりベッドに横になる雪鬼姫。黒髪ぱっつんだと和風感増すねー。
雪鬼姫「(フ〜〜)ウソでも入院患者はイヤだなー(フゥー なんだか 眠くなってきた)」
雪子姫が寝息をたてると、カパエルと若奥さんの他、医者や女性看護士が病室に入って来る。
医者1「ヒヒヒ」
カパエル「マクラにしみこませた眠り薬が効いたカ」
看護士「こいつが名高い雪鬼姫か」
カパエル「二人の力を分断すれば勝利は見えてくるんや‥‥ケケケ」
※ここからは雑誌版と単行本加筆修正版が混ざります。カラー文字部分は単行本加筆。
雪鬼姫のカツラと上布団が剥ぎ取られると、姫は手にしっかりと笛を持っていた。
不明「あった!!」
看護士
「笛か!?」
カパエル「雪と氷をあやつる雪鬼笛(ゆきぶえ)や これさえ取り上げてしまえば雪鬼姫は無力」
奥さん
「ホホホ それは面白い」
医者2「本当か!? 以前 こいつにやられた仲間の仇をとれるぜ!」
それぞれ人間の姿から本来の姿へと変わって行く。
舌嘗めずり(「すり」は石偏に屑)、溶岩入道、縦目女郎(たてめじょろう)、面割般若(めんわれはんにゃ)
カパエル「サーテ!雪鬼姫をどうする 煮て食うか?焼いて食うか?」
縦目女郎「もっと良い手があるわ こいつに妖怪の子供を産ませるというのはどうだ?」
面割般若「面白い!この姫の腹に妖怪の種子(タネ)を埋め込んでやるのだな!!」

雪鬼姫は裸でストレッチャーに括り付けられ、手術室へ運ばれてしまう。
不明
「これでよし!手術室へ運べ!!」
面割般若
「妖怪の種子が育つまでどのくらいかかる」
縦目女郎
「ホンノ3〜4時間もあれば埋められるまでになるさ」
不明
「炎魔が来る前に手術を終わらせろ!」
※「炎魔が〜」の所に使われている絵は、前話の冒頭、単行本でページ調整の為に削られていた家のコマ。
こんな所で再使用するとは。病院とは関係ないカットなんだけどね。

夜道、コツコツと足音が響く。探偵姿の炎魔がやって来た。
カパエル
「炎魔くん? 昔とちがって時間に正確でんな?」
「オレも大人だからな」
カパエル「そろそろ病院の消灯時間や 行きまヒョか!」
「雪ちゃん心細げに待ってるかな どんな妖怪が巣くっているか わからん病院だからな」
カパエル「ヘェー まあ〜そうでんな」
「ところでカパエル おまえのその体はどうした?
 人間の体に取り憑いてんだよな この世の人間には霊体のままの妖怪では見えないもんな」
カパエル「アカカカ そうですー ちょっと借りてマンのや!」
「借りた?
 借りてるってことは その体の人間は納得ずく(雑誌では「納得づく」)だってことか?
 河童の妖怪に体を貸す人間がいるのか?」
鋭いな炎魔!頭も良くなったんだね(失礼)!
キッドもおかしいと感じたのか、片目だけ出しギロリとカパエルを睨みつける。
カパエル「炎魔くん覚えてません?ツトムって子 あいつですよこの体は」
「ツトム? ツトムってあのツトムか?霊感が強くて妖怪の姿が見えるくせにメチャ怖がりな」
カパエル「あのツトムです」
「アハハハ そーかーツトムか アイツこんなにデブになったんだー
 ツトムなら昔から協力してくれたっけ ヤツなら貸すな‥‥
 いやはやツトムだったとはおどろきだ
 たしかにヤツならオレたち(雑誌ではオレ達)に理解が深い」
カパエル「そんなことより雪ちゃんが待ってますよ 急ぎましょうや‥‥」

そうこう言ってる内に病院に到着。玄関ドアを開ける。
「オッ開いてた 雪ちゃん開けといてくれた? しかし雪のヤツいねえ」
カパエル「たぶん自分の部屋にもどったんでっせ 行ってみまヒョ」
「だろうな たしかに妖怪臭い アンテナが立ってきたぜ! 妖怪の気配はコッチが強いぞ!」
カパエル「アッでも雪ちゃんの病室はこっちですよ」
「イヤ‥‥こっちが気になる この奥はなんだ!」
カパエル「そっちはたしか手術室でっせ」
キッド「ヤバイぞ炎魔!?」
炎魔「オウ行くぜ!(雪鬼姫ピンチの予感がする!!)」
炎探偵から炎魔へと変わり、手術室へ走る。アンテナがある炎魔くんに妖気までは隠せない!

以下2ページ分は単行本加筆。
舌嘗めずりが雪鬼姫の体を嘗め回す。
雪鬼姫
「あ…アァ〜ッ」
舌嘗めずり
「縦目よ こちらは準備OKだ!」
縦目女郎
「あわてるな!もうすぐだ 妖怪の種子がアタシの腹で大きく育ってきている!」
女郎の胸から腹にかけ、縦に割れた切れ目から拳大の種子が飛び出す。
縦目女郎
「出た!! 妖怪の種子 これで手術ができるぞ!!」
炎魔「雪ちゃん!!」
間一髪、縦目女郎が雪鬼姫にメスを入れる直前、炎魔が手術室に駆け込んで来る。
炎魔「いたな妖怪ども!鬼公子炎魔が来たぜ!!
 雪鬼姫からはなれろ さもないと俺の火竜杖(雑誌では「火炎竜」)が火を吹くぜ!」
縦目女郎「ホホホホ できるかい炎魔!? その前に雪鬼姫の腹を切るよ
 腹を裂いても殺すわけではない この妖怪の種子を植えるのサ!!
 すると雪鬼姫は妖怪を産み(雑誌では「生み」)続ける体となるのサ」
雪鬼姫「う う〜ん」
姫はまだ薬が効いているのか目覚めず、うなされている。
炎魔「ふざけんな小汚ねえ妖怪ども!!
 雪ちゃんにチョットでもふれてみろ!その一瞬に全員火ダルマだぜ!!」
カパエルが背後から杖の先を掴む。
カパエル「炎魔くん やめたほうがえ〜デッセ!
 多勢に無勢というヤツでんな 実はワイも敵ですワ!」
炎魔「カパエルきさま!?」
火竜杖「!」
縦目女郎「ケケケケ 大王の甥が とんだマヌケだわよ!!」
面割般若「ヒヒヒヒッ」
炎魔「どうもウソくさいと思ったぜ! ツトムと似てねえぜ」
カパエル「杖をよこせば雪は助けてやる! どうだ炎魔!?」
雪鬼姫「ダメ〜〜!!杖を渡さないで 杖を渡したら私だけじゃなく炎魔くんも殺られる!」
目が覚めた雪鬼姫が叫ぶ。
カパエル「だまっとれ!テメエの意見は聞いてヘン!!」
直後、バットで殴られるカパエル。
ツトム「炎魔くん 人間の味方なら一人いるぜ!!」
炎魔「ツトム!? 本物のツトムか」
まさかのツトムくん本物登場!眼鏡かけてるけどあまり変わってない!
何で深夜の産婦人科にバット持って潜んでたのか、この際どうでもいい!嬉しい!!
炎魔「よ〜し!!」
縦目女郎「やめろー切るぞい」
だが、雪鬼姫が縛られていたベルトを砕き脱出。手には笛を持っている。
縦目女郎「な なぜ!? 取り上げたはずの笛を持っている〜〜!?
 しばっていた革ベルトが凍って割れた!?」
舌嘗めずり「グエッ」
雪鬼姫が笛を吹く。以下の見開きは単行本描き下ろし。
縦目女郎
「クッ!! 氷のつぶが!?」
炎魔
「オ〜ッ 雪鬼姫の氷結吹雪(フローズン・ストーム)!!」
雹つぶてのパワーアップバージョンと思っていいのかな?格好良くて美しい!
笛を吹き終わると体に氷の鎧を纏っていた。
炎魔「氷の鎧で戦闘モードか!?」
髪飾り「ケケケ オイラが本物を持って髪の中に隠してたのサ(雑誌では「隠してたサ」)」
雪鬼姫「用心のためのニセ笛を取ったのよ!」
おおう?雪ちゃんの髑髏の髪飾りに手足がついて喋った!これも新しい設定だ。
雪鬼姫「本物はこれ!雪鬼姫のツララ剣 受けるか!?」
炎魔「オレの火炎竜もな!?」
役者が揃い、ツトムくんも加えて最高のシチュエーションだ!カパさえ裏切ってなかったら。
舌嘗めずり「ウウム!頭のドクロはカザリではなかったのか!?」
縦目女郎「こうなったら勝負するのみ!」
面割般若「イヒヒヒ 面白い やるか!?」
溶岩入道「まだ ワレら有利じゃ 溶岩入道噴火!!」
頭の穴から無数の溶岩が噴出。
雪鬼姫「氷結盾(フローズン・シールド)!!」
氷で丸い盾を形成し防御する雪鬼姫。炎魔はマントでツトムくんを庇う。
カパエル「ウワッチッチー」
何の防御もないカパは巻き沿いで被弾(笑)
ツトム「やべー 火事になる」
キッド「炎魔 こいつの溶岩は物質に作用する」
炎魔「オレの霊体を焼く炎とはちがうわけか!?」
雪鬼姫「冷凍波ビーム!!」
ツララ剣の剣先からビームが。冷凍光線の応用か。
だが、高熱を発する溶岩入道には全く効かない。
溶岩入道「カーッ!!!」
雪鬼姫「ダメ!氷がすぐ溶ける(雑誌では「解ける」)!」
炎魔「よしオレがやる てめーの岩石頭 叩き割ってやるぜ」
面割般若「させるか炎魔!!」
炎魔「ウワッ!?」
般若の割目から複数の触手が伸び、杖を搦めとられそうになる。
雪鬼姫「炎魔(雑誌では「炎魔くん」)!」
助けに入ろうとした雪鬼姫は岩石入道の発した熱の前に大ビンチ。
雪鬼姫「きゃあ〜〜っ!? 氷結鎧(フローズン・アーマー)が溶ける(雑誌では「解ける」)」
炎魔「雪ちゃん なんの!ハンニャめ!!」
杖の竜頭を般若に向け、火炎放射。
「ギャアアア〜ッ」
続けざま、岩石の頭を杖で叩き割る。姫はその間に新しい鎧を形成。
舌嘗めずり「キヘヘ また なめられたいカ〜〜ッ」
雪鬼姫「てめえは許さない!気持ち悪い舌で私をなめ回して!」
ツララ剣で首を切断。嘗められてたのは気付いてたんだ。
縦目女郎「舌嘗めずりがやられた!」
カパエル「アカン 形勢不利や〜〜っ!!」
炎魔達の勝利目前、雷鳴とともに雷魔大公が空間に出現。
炎魔「わあ〜っ!!」
カパエル「雷魔さま〜〜っ」
額に獣の顔(飾りなのか自分の体なのか不明)を持ち髪を振り乱す大鬼、雷魔。
雷魔「鬼公子炎魔!大王に与(くみ)するオロカ者め!!」
そう言われましても閻魔大王と炎魔くんは血縁関係で思い切り身内ですし…。
炎魔「雷魔大公!? 雷魔!! 地獄の反逆者よ 正義の炎を受けろ!!」
えっ?炎魔くんいつの間に正義の味方になった?
雷魔「若造!この雷魔大公に立ち向かうか!?」
雷魔が電流を帯びた手をかざす。
炎魔「ワッ?! オレの炎がもどってきやがる!?」
炎魔「ウワア〜」(※1ページ単行本描き下ろし)
自分の放った炎に巻かれる炎魔。
炎魔「うわああ〜っ」
雪鬼姫「炎魔!?」
今度は一睨みしただけで雪子姫の鎧が砕け散る。目から雷ビーム?
炎魔「バカヤロウ!てめえらはオレの炎だぜ!! 雷魔の手先になるんじゃねぇ!!」
マントで炎を払い除けるこのページも描き下ろし。
雷魔「炎魔よ!地獄の大王に告げておけ!
 地獄の大王の座を雷魔にゆずらなければ この世を地獄に変えるとな!!
 さもなくば 千のわが妖怪軍団を倒してみせるか!?」
カパエル「覚えてろ炎魔め! バカヤロ〜」
雷魔とその部下達は闇の空間に消えて行く。カパエルも一緒に。
雷魔
「また会おう炎魔よ!!」
ツトム
「消えた!? 行ったんだね炎魔くん 怖かった!」
炎魔「ウウム!恐るべき雷魔大公 せっかくやっつけた妖怪二匹まで連れ去りやがった!」
雪鬼姫「炎魔‥‥本当の戦いはこれからね」
炎魔
「なーに!負けやしねーさ 鬼公子炎魔には力強えー仲間がいるんだ!」

鬼公子炎魔 雷帝地獄編・序章 完

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